概要
現役の工場設備の設計者が、M5Stackをパネルにマウントする事をかなり真面目に考えて作ったマウントキットです。ですので実用性を第一に考え、アルミ削り出しを使用してかなり堅牢になっています。
表面は黒アルマイト処理です。光沢が高級感を演出すると共に、耐久性も確保しています。(スペーサーは白アルマイト)
M5Stackの各種コネクタにアクセスできるように設計されています。
モジュールをスタックして、M5Stackの厚みが変わってしまってもマウントできるように設計されています(本体と同じ幅・高さのモジュールの場合)。様々なM5Stackの奥行に対応します。※ちょうど良い長さのM3ネジはご用意ください
パネルの穴あけを簡単にする、穴あけ用テンプレートが付属しています。シールを貼りカッターで印刷線の通りに線を付けるだけで、ケガキが出来ます。製作工数削減に貢献します。
ボタンを押すときに、指が痛くないようにC1面取りがしてあります。
仕様
- 前面パネル・背面パネル A5052・黒アルマイト処理・NC加工
- スペーサー A2017・白アルマイト処理・NC加工
- M3x8mm 皿小ねじ(ステンレス/黒染め)
- M3x15 mm六角穴付ボルト(ステンレス) 全ねじ (M5Stack Basicマウント用)
- M3 六角ナット(ステンレス)
- M3 外径7Φmm丸ワッシャー(ステンレス)
- 取り付け穴4.5Φ(取り付けネジは付属していません)
- M5Stack BasicとM5Stack Core2でマウント出来る事を確認しています。
使用するにあたってのポイント
M5Stackは産業用の製品ではありませんので、盤に組み込む時には安全面や実用面の判断を慎重にする必要があります。M5Stackの耐久性も考慮が必要ですが、リチウムイオンポリマー二次電池についても考慮が必要です。私であれば、リチウムイオンポリマー二次電池は外します。
金属の制御盤などに組み込むと、無線LAN・Bluetoothの電波はかなり弱まります。盤の中にノイズを発する機器があっても同様です。
防水・防滴・防塵ではありません。
ガタツキを抑えるためにタイトに設計してありますので、スペーサーでM5Stack本体に傷がつく事があります。
ケーブル類は固定する事をお勧めします。線が抜けたりコネクタが接触不良になる事を防ぎます。
本体の組み立て方
前面パネルとスペーサーを皿小ねじを使用し、ねじ止めします。スペーサーは内側のネジ穴と前面パネルと留めます。この時には仮止めで軽く留めるぐらいにしておきます。
M5Stackをはめ込み、ネジを固定します。無理に入れ込むとM5Stackに傷が付く事がありますのでご注意ください。前面パネルには向きがあります。皿モミとくりぬき部分が狭いのが下側です。
背面パネルに六角穴付ボルトとナットを入れて用意しておきます。スペーサーにはワッシャーを置いておきます。
背面パネルを乗せ、4本の六角穴付ボルトを手で回し、軽く締めておきます。この時に背面パネルの真ん中あたりを抑えて、軽く六角穴付ボルトが回らなくなるぐらいにしておきます。ここで思いっきり締めてしまうと、背面パネルが曲がったりM5Stackのケースが潰れたりします。
六角穴付ボルトを回らないように固定した状態で、ナットを回して固定します。
必要に応じてネジロックを付けておきます。組み立ては完成です。
取り付け穴を開ける
穴あけ用テンプレートを使えば、取り付け穴が簡単に開けられます。
取り付け位置を決め、穴あけ用テンプレートシールを張り付けます。
カッターナイフなどを使ってケガキます。
シールを剥がしケガキ線を確認します。必要に応じてマジックなどでなぞり、見やすくしておきます。
ドリルで穴をあけ、ニッパで切り開けていきます。(大事なニッパは使わないようにしましょう)
バリを平やすりなどで取り除きます。四角の部分は誤差は±1mm以内です。
取付穴にM4ネジを通し、取り付けます。(M4ネジはご用意ください)